カメムシの大量発生問題

ーーカメムシ大量発生要因と

その習性、行動原理について

 

最近世間を騒がしている「カメムシ大量発生問題」。形状はゴキブリを縦短にしたような感じです。さらに都内で見かける多くのカメムシが「緑色」のカラーリングをしており、サイズは親指の爪程度という、非常に微小サイズとなっています。しかし、そんなカメムシが見せる脅威的な繁殖能力は、厚生労働省カメムシ大量発生状況に警鐘を鳴らすほどえげつないものとなっています。カメムシ、自分も詳しくは知らないので少しネットで調べてみたのですが、どうやらカメムシは「光に誘われる」「夏にゾロゾロと出てくる」といった、多くの昆虫に通じる習性を持っているようです。人間に直接的な害を与えることはありませんが、この虫の厄介なところは、脚の付け根にある「臭腺開口域」という部分から独特な不快臭を放つこと。自分は1度も嗅いだことがないのでどれだけの臭気なのかは分かりませんが、このカメムシのさらに厄介なところは人間が暮らす家のベランダに住みつき、ハンガーに干した洗濯物や靴などに付着する、といった特徴を持っている点です。まさに弱り目に祟り目ですね。

 

ちなみに自分が調べたところによるとカメムシが不快臭を放つ場面は「身の危険を感じた瞬間」と一律に定義されており、こちらから危害を与えなければ基本的に無臭なのだそう。場所にもよりますが、私の住む北鎌倉のベランダにはありとあらゆる昆虫の種類が点在し、さながら昆虫ミュージカル祭ですね。これから夏季を迎え、ますます虫のカーニバルは激しさを増すことでしょう。カメムシの存在も危険ですが、それ以上に大自然の中に身を置いている以上は都会では絶対にいないであろう生態系も混ざっていることは簡単に想像がつきます。その中でカメムシにとれる対策だけで虫のミュージカルを閉館させることができるなら苦労はないです。いわば、カメムシがむしろマシな部類・・と言えるほどの環境に身を置いているのです。少し自分語りが過ぎました。すみません。ここからはカメムシの侵入経路、および出現場所、習性、弱点、意外なトリビアなどを一挙にご紹介していきます。

 

ーー① カメムシは光に誘われる

これは昆虫あるあるの特徴といえます。蛍ではないのですが、カメムシも光の差し込むところに誘われ、そこに巣を作る可能性があります。つまり、暗闇の中では一切身動きが取れない脆弱な視覚?なのです。なので1番に取るべき対策としては、光の量を抑え、カメムシの誘引を防ぐこと。例えば、使っていない部屋の電気はすでに消灯し、夜ならできるだけ自室や台所の電気の光量も最小限に抑えましょう。これはカメムシの発生を防ぐばかりか、普段気にしていなかった電気代の節約にもつながる副次的メリットがあります。また、夜寝る前にブルーライトや強い光を浴びているとドーパミンが高まり、寝つきが悪くなってしまう可能性があります。
 
 

ーー② カメムシは都市部に多い

ここ北鎌倉は大船とメインの鎌倉をつなぐ中間地点です。片田舎とまでは行かないけど、そこまで(良い意味で)栄えていないという、絶妙な場所です。なのでカメムシが発生する可能性は低いですが、ここ周辺では万事が虫カーニバル。多種多様な生態系が存在しているため、カメムシの仲間や同族なども潜んでいる可能性は十分にあります。「虫の発生は可能性から潰しておくこと」。これが虫の発生を極限まで抑えることができる1番の対策となります。出てきてから退治するのではなく、例えば虫が卵を産みつける前に退治する。そのためには「昆虫が住みにくい環境」を作る必要がありますが、プランターで植樹をしている人は防虫ネットを張り巡らせたり、土壌に防虫剤を撒いたりと、できる限りの対策をすれば虫も自然と寄り付かなくなるでしょう。カメムシは都市部に多いですが、他にも深夜営業の店舗やコンビニで見かけることもあるそうです。
 
 

ーー③ カメムシは下手に刺激しないこと

カメムシは前に言った通り、「臭腺開口域」(人間でいえば膀胱、膣という穴から人間が鼻をつまみたくなるほどくさい匂いを放ってきます。これは一種の防衛本能とも呼べる行動で、主にカメムシが身の危険にさらされたときや外敵を威嚇する際に発動します。つまり、下手に刺激しなければニオイを放つこともなく、ただ生息に甘んずるだけで害はありません。しかし、そうは言っても家にカメムシが住み着いている、というだけで自分にとっては背筋が凍るので、なるべく穏便に退治するよう務める必要がありますね。外敵の存在に気づけばカメムシは常時クサイ匂いを放ち続け、家を屠畜場さながらの状況にしてしまいかねません。カメムシの退治には最大限注意を払ってください。(でもやはり出る前から手を打ったほうが良いかと思います)
 

ーー④ カメムシは自分のニオイで死亡する

これは対策というよりただのトリビア的な話になるのですが、カメムシは自分の放ったニオイを自分で吸引し、そのまま死んでしまうといった、一種のトリビアがあります。しかし、結論から言うとこれはほとんど根拠のない一般人の意見にすぎませんでした。カメムシは自分の生息に適した場所をかぎ分け、その都度移動するという習性があります。そのため、1つの場所に落ち着くことは滅多になく、自分の匂いを長時間嗅ぐこともありません。あくまでこのトリビアは「カメムシが通気性の悪い密閉した場所に閉じ込められ、自分の匂いを大量に吸い込んでしまった」という状況があって初めて成立するもの。結局、移動には事欠かないカメムシですから、このトリビアに真実味はありませんし、それを活かした対策ができるわけでもありません。ちょっとした悪ジョークですね。とまあ、こんな感じでカメムシの発生には主に「光量」「夏の高気温」「生息に適した都会」などの要素(土地的条件や気候など)が関係していることがわかりました。皆さんもぜひ気をつけてください。