ーー方位が示す吉凶
方位とは、東西南北の方向を示すもの。
スピリチュアル的な観点において方位が示すものは、ズバリ『その人の運勢の流れや吉凶』なのです。
私は普段、方位とか縁担ぎなどスピリチュアル論は信じませんが、昨日、祖母が次に住む不動産物件を探していたところ、方位が合っていないとその物件には住みたくないと言っていたので、そこで少し私は興味を持ち始めました。
実際、祖母はでかい紙面の地図まで持ち出し、視力の悪さを補う虫眼鏡を使い、自分が住んでいる現在地と次に住むであろう物件の方位を確認していました。
徹底した物件探しですね。
この条件に見合う物件が見つかるかどうかは別として、そんな細かなところにまで条件を出してくる祖母の見識深さには頭が下がりました。
実際、方位指針を持ち出し、現在地を示す地図に⭕️のチェックマークを入れ、金沢区の物件まで伸ばし線を引きました。
すると、方位は現在地からやや斜めに偏っており、『東南』の向きを指していたのです。
祖母にとって東南の方角は『吉』を示す幸福相だったのです。
ちなみに私の祖母は占いのスペシャリストであり、様々な有資格を保有しているベテラン占い師です。
お客さんの占いの依頼が来ると事前にその顧客の生年月日や性別、名前の字数、方位を全て割り出し、吉凶や運勢の流れを判断します。
それくらい、徹底した事前の割り出し情報が必要なんです。
失礼ながら、私は祖母のそうした占いにおける仕事を「当てずっぽうでやってるんじゃないか」と揶揄した時期もありました。
しかし、それではただの悪徳商法ですよね(笑)
祖母は資格持ちで、依頼客のために夜を徹してまで細かい文字列が書かれた本を読み漁っていたこともありました。
その熱量、感服に値しますね。
なぜ祖母にそこまで方位にこだわるのかと理由を聞いたところ、
全く開口までの猶予もなく
『私が占った出来事は必ず当たるから』
と、自信満々に言い切りました。
占いに限らず、どんな物事にも『絶対起こりうる可能性』なんてものは存在しませんが、それをピタリピタリあててしまうほど占いの腕に自信があるということの裏付けとも言えますね。
ここだけの話、祖母の旦那はすでに故人ですが、どうやら旦那が50歳になったとき、新居への引越しを考えていたこともあったそうです。
しかし、祖母はその引っ越しに反対していました。
なぜなら、占い師として旦那が次に住む物件と方位を調べたところ、限りなく『凶』の相が強かったからです。
つまり、不幸を呼び込んでしまう場所。
祖母はそれをわかっていて旦那の引越しを反対したのですが、旦那はなかなか信じてくれずに引越しを決行してしまい、その半年後に癌で亡くなってしまいました。
祖母はその過去をいまだに引きずっているのでしょう。
同じ過ちを繰り返したくないと、そういう願いもあってか今日まで占い師を辞めることなく、現役を貫いてきたのでしょう。
私はスピリチュアルな話には以前まで一切興味なかったのですが、これを機に少し考え方を改めました。
どんな分野やカテゴリーにも『絶対』は存在しないけど、占いにはそういった霊的なパワーが込められている。
それを知って、占いという仕事に少し興味を持ち始めた自分でした。
以上、祖母との会話を通して得られた経験でした。