自然派ママ

 

ーー自然派ママとは

 

自然派ママとは、その名の通り”自然素材の赤ちゃんグッズを使う”母親の(成れの果ての)こと。

 

自然素材というのは、合成繊維と比べ体に優しい自然由来の素材のことです。

赤ちゃんの健康被害を最小限に抑えるために”自然派ママ”と呼ばれる人たちが、粉ミルクや布おむつの使用をやめたり、市販薬を使わずに熱さましにキャベツを使ったりと、その光景はもはや行き過ぎているとさえ言えます。

 

自然派ママという言葉、一見すると”自然志向”(日々のライフスタイルに自然由来のものを取り込んでいくこと)の母親たちが我が子の健康のために頑張ってる良き親、という印象を受けがちですが、騙されることなかれ、ほとんどの母親はSNSや怪しげな広告キャンペーンの宣伝文句にのせられてしまった人たちで、赤ちゃんへの健康を意識したライフワークのはずがかえって裏目に出てしまっているのです!

 

例えば、粉ミルクを使わずに、自分の乳から出すミルクのみ(母乳絶対主義)を赤ちゃんに飲ませる母親がいますが、むしろ乳腺炎のリスクを高めるばかりか、赤ちゃんに十分な栄養素が行き渡らずに健康被害のリスクをさらに膨らませてしまいます。

その他、市販薬を使わずに自分なりの療法で赤ちゃんを治していこう、という発想は大変危険です。

 

赤ちゃんは当然ながら成人の大人と比べ、体調を崩しやすいです。

ちょっとでも打ちどころが悪ければ、そのまま帰らぬ人にもなってしまいます。

こういった脆弱な赤ちゃんにとって必要な応急処置というのは、まさしく”医学療法”、すなわち、安全性がある程度認められた市販薬なのです。

 

こうした”赤ちゃんに薬を飲ませたくない”という思いをこじらせた果てに陥ってしまうのが、近年でもホットなワードと化している「反ワクチン主義」です。

あんな自分の懐に抱きかかえるほど身体の小さい赤ちゃんにさまざまな有効成分が含まれたワクチンを投与するのはいささか気が引ける行為でしょう。

それは多少の理解はできます。

 

しかし、それは半分正解、半分間違い、というのが私の見解です。

確かに身体の構造が未発達な赤ちゃんに不必要なワクチンや薬などの刺激を与えてしまうと、のちの発達過程においても少しばかりの影響を与えてしまうのではないかとも思うんですよね。

ただ、薬を使わないという主義に徹底しており、赤ちゃんへの健康被害を増大させてしまう結果になってしまっては本末転倒です。

 

つまり赤ちゃんへの教育には、右にも左にもよらない、バランスの取れた育児が必要なのです。(授乳、おむつ替え、干渉度合い、知育、薬の分量など)

子どもの人格は、赤ちゃんから思春期にかけて形成されるといっても過言ではありませんからね。

赤ちゃんの人格を歪めないよう、過度な主義は押し付けないように心がけることですね。