耳の病気

ーー精神(自律神経)からくる

耳の病気

 
精神とは、人間の心を司るもの。その精神が乱れると、体のあらゆる部位に不調をもたらしてしまいます。精神は言い換えるなら「自律神経」とも表現できるでしょう。自律神経は、交感神経と副交感神経という、交互に作用する心のバランスが取れていることで成立するものです。交感神経が優位になりすぎてしまうと、それは「神経が必要以上に過敏(過剰)になっている」という心のSOSサインです。心拍数が高まり、脈の鼓動が早くなる。これは一種の防衛本能とも言えますね。逆に副交感神経は、人間に心の安らぎや休息を与えるもの。寝ているときや、ヒーリングBGMなどをかけているときなどに作用する神経と言えます。そして自律神経はあらゆるルートに末梢神経で繋がっているため、自律神経が乱れることによってどこかしらの体に異常をきたしてしまいます。
 
その1つの例として、私たちが情報や人の声を受け取る聴覚、いわゆる「」が挙げられると思います。耳には有毛細胞という、外部から受け取った情報を瞬時に咀嚼し脳にそれを伝達する役割があるのですが、これが自律神経が乱れたり、耳垢や埃などの外部刺激を受けて損耗してしまうと音が聞こえにくなったり、最悪の場合聴力を失ってしまう可能性すらあります。これは耳鼻科でも度々警鐘を鳴らしている部分で、耳が受け取る外部からの情報の咀嚼ができず、音が次第に聞こえづらくなる・・といった慢性的症状に悩まされてる方は、すぐに耳鼻科を受診するようにしてください。耳は、人間にとってなくてはならない組織が詰まっており、耳から伝達される脳プロセスに異常が生じると、耳が聞こえなくなるばかりか、集中力を失ったり、果てしないだるさや倦怠感に見舞われたりと、併発病にも悩まされることになります。
 
私は以前、ある日耳の片方だけ突然聞こえにくくなるという、謎の怪現象に陥りました。特に思い当たるような出来事がなく、そのときは焦りました。しかしネットで検索すると、耳の聞こえの悪さは自律神経組織が大きく関わっていることがわかり、ストレスや不安などが原因で耳の不調をもたらしていると確信しました。脳と耳はシームレスにつながっている組織のため、心が乱れると脳の活性化が阻害され、ひいては耳にまで二次被害を及ぼしてしまうだろうと。少々強引な結論づけですが、筋は通っていると思います。結局、耳の聞こえは耳の組織「有毛細胞」が関わっているため、これが擦り切れたり傷ついたりすると当然、脳に伝わる情報は限られてきます。しかも恐ろしいことにこの「有毛細胞」というのは、ネットの公式で調べた限りですが、1度損傷したら2度と修復が不可能で、一生涯聴力が低下したまま人生を過ごす必要があるそう。ほとんどの人は次第にその低下した聴力にも慣れていくそうですが、それが限界まで聞こえなくなったら別の問題です。応急処置を施すしか手立てはないでしょう。また、聴力が悪くなる1つの前兆として、”耳鳴りが聞こえる”といったものがあるそうです。そういうときは放置せずにすぐに耳鼻科に受診してくださいね。